Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
1. ヒドラジン分解至適条件の検討-前年度は,ヒドラジン分解試料にドジョウ体表粘膜糖タンパク質(LGP)を用い,糖鎖遊離の最適条件を検討した.LGP中のシアル酸は,KDNという特殊なシアル酸類似体である.そこで,最も一般的なシアル酸であるNeuAcを構成成分とする半顎下腺ムチン(OSM),ウナギ体表粘液糖タンパク質(EDG)に本法を応用し,O-結合型糖タンパク質に普遍的なヒドラジン分解条件を検討した.OSM,EGPを様々な温度でヒドラジン分解し,遊離した糖鎖をピリジアルアミノ化後HPLCで分析し,遊離糖鎖量を求めることにより,至適条件を得た.本条件はLGPにも適用可能であった. 2. アルカリ分解法との比較-前述の3種の糖タンパク質を得られた至適条件下でヒドラジン分解し,ゲルろ過(Sephadex G-25)で分画した.O-結合型糖鎖遊離法の標準である還元剤存在下でのアルカリ分解によっても糖鎖を遊離させ,同様にゲルろ過で分画し比較した.OSM,EGPから遊離した糖鎖画分中には,その遊離法に関わらず,主要糖鎖NeuAcα2→6GalNAcから成る2糖が主成分として検出された.これに加えヒドラジン分解物中には,アルカリ分解物中にはほとんど検出されないより高分子の糖鎖が存在した.さらに,LGPの分解物においては,主要糖鎖KDNα2→6GalNAc,KDNα2→3(KDNα2→6)GalNAcから成る二つのピークが溶出したが,これらの遊離量は遊離法により異なっていた.ヒドラジン分解では3糖以上の糖鎖が相対適に多量検出された.
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