世界各地の地場産業型発酵乳から分離した乳酸菌菌株の産生する機能性多糖の解析
Project/Area Number |
09760240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Zootechnical science/Grassland science
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
中村 正 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (70271749)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | Lactic acid bacteria / polysaccharides / structure / fermented milk / Maziwa lala / Filmjolk / Laban / Maziwalala / Lactococcus lactis subsp. lactis / 菌体外多糖 / 糖組成 / マイトジェン活性 / Leuconostoc.cremoris |
Research Abstract |
伝統的製法で作られている発酵乳“Maziwa lala"および゙“Laban"の菌叢について検討した結果,Lc.lactisが主要菌種であることが明かとなった.これまで,研究したインドネシアの“Dadih"やモンゴルのエードスンスーに於いても同様にLc.lactisが主要菌種であり,自然落下細菌により発酵させる伝統的製法により作られる発酵乳の場合には,Lc.lactisが主要菌種となる傾向が示唆された. “Maziwa lala"から分離したLc.lactis subsp.lactis MZW113菌株により製造した発酵乳は粘性は高いが風味の評価は低く,Leu.mesenteroides subsp.mesenteroides MZW36菌株を用いて製造した発酵乳は粘性は低いが風味の評価は高かった.さらに,これら2菌株を混ぜて発酵乳を製造した物は,単一菌株で製造した物よりも粘度に於いても風味に於いても高い評価を示した. また, “Maziwa lala"から分離したLc.lactis subsp.lactis MZW113菌株および“Filmjolk"から分離したLeu.mesenteroides subsp.mesenteroides FM16菌株の産生した中性多糖でリンパ球幼若化活性が認められ,活性値は分子量の大きさと正の相関の傾向が見られた.Leu.mesenteroides subsp.mesenteroides FM16菌株の産生した細胞壁多糖の構造解析を行うと共に,非還元末端GalをEXO型のガラクトシダーゼで酵素消化し,メジャー系列多糖の構造を部分的に変化させたものをマイトジェン活性試験に供した結果,有為差は認められなかったものの,未消化の細胞壁中性多糖に比べて活性が低下した.この様に,多糖がマイトジェン活性を引き起こすシグナルに,その多糖の化学構造が関係している可能性が示唆されたことは大きな知見である.今後,このような乳酸菌多糖の構造解析が進められ,構造と免疫賦活効果との関連性がより明確化すれば,より機能性の高い発酵乳製品の開発が可能となると考えられる.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)