ネコカリシウィルス非構造蛋白の同定とその機能の解析
Project/Area Number |
09760274
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
遠矢 幸伸 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (20180119)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ネコカリシウィルス / 非構造蛋白 / RNA / 組み換え発現 / プロテアーゼ / RNAポリメラーゼ / ネコカリシウイルス |
Research Abstract |
本研究の目的はネコカリシウイルス(FCV)の各非構造蛋白の分子量と遺伝子領域を同定し、それらの機能を解析することにある。本年度は、主に以下の4項目について研究を行い、いくつかの新たな知見を得た。 1. カプシド蛋白前駆体をtransに切断するプロテアーゼ遺伝子領域の決定:ORF1の全体、5'側2080塩基、3CD並びに3Cの各領域を発現ベクターに組み込んだ。各発現ベクターとORF2発現ベクターとをCOS細胞へ同時導入し、カプシド蛋白前駆体の切断をイムノプロットで検討したところ、3C領域発現産物に切断活性が認められ、本領域がFCVのプロテアーゼ遺伝子であることが示された。 2. ORF1発現産物のN末端側蛋白の同定:ORFlの5'側の領域(2A)がコードする蛋白を大腸菌で融合蛋白として発現させ、マウスに免疫して抗2A特異免疫血清を作製した。本抗血清を用いたイムノブロットによりFCV感染細胞内での発現蛋白の解析を行ったところ、分子量35,000の蛋白(35K蛋白)が検出された。さらに、FCV感染細胞に45℃処理を行うと35K蛋白に加え、その前駆体と考えられる65K、80K、120K及び200K蛋白が検出され、ORF1の発現産物である200Kのポリ蛋白が種々の解裂を経て各種非構造蛋白となることが示唆されるとともに、ORF1発現産物のN末端側蛋白は35K蛋白であることが示された。 3. RNAポリメラーゼ遺伝子の比較解析:呼吸器または腸管由来FCV9株のRNAポリメラーゼ遺伝子をPCR法で増幅し塩基配列を決定、比較したが、ウイルス分離部位と分子遺伝学的な特徴との関連は認められなかった。 4. 感染性クローンの構築:各種フルゲノムサイズのcDNAを構築し、試験管内転写反応によりRNAを合成して培養細胞に導入を条件を変化させながら行ったが、感染性ウイルスの産生は認められなかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)