Project/Area Number |
09760292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
森本 將弘 山口大学, 農学部, 助手 (30274187)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 乳酸脱水素酵素ウィルス / IFN-gamma / 蠕虫 / 好酸球 / マスト細胞 / 好酸救 |
Research Abstract |
慢性期乳酸脱水素酵素ウィルス(LDV)感染マウスではTh1サブタイプ免疫エフェクター機構が活性化していることが示唆されているが、直接的な確認はされていない。そこでTh1サブタイプ免疫エフェクター機構活性化の指標であるインターフェロン(IFN)-γの産生が慢性期LDV感染マウスで増加しているかどうかを、遺伝子レベル(mRNA)で確認した。慢性期LDV感染マウスではインターフェロン(IFN)-γのnmRNAの発現が増加していたことより、Th1サブタイプ免疫エフェクター機構が活性化していることが明かとなった。次にTh2タイプ免疫エフェクター機構の活性化により生体より排除される消化管内奇生蝙虫(Nippostrongylus brasiliensis:NB)感染及びTh2タイプ免疫エフェクター機構を活性する抗原感作により、Th1サブタイプ免疫エフェクター機構の活性化によりどの様な経過をたどるのか、また宿主免疫反応がどのように変化するのかを慢性期LDV感染マウスを用いて実験を行った。NB感染経過の検討のために、NB感染後感染成虫より糞便中に産卵される虫卵数の経時的変化を行った。またNB感染に対するTh2サブタイプ免疫エフェクター機構関連免疫反応の検討として、NB感染後の血液中の好酸球をHinkelmann法により、組織中のマスト細胞数を組織切片を作製する事により、血液中のIgE濃度をELISA法により経時的に測定した。慢性期LDV感染マウスでは感染成虫より産卵される虫卵数は有意に上昇し、蠕虫に対する宿主の防御反応が低下していることが明かとなった。慢性期LDV感染マウスでは蠕虫感染に伴う末梢血液中の好酸球増加、および肺、消化管粘膜内のマスト細胞の増加が抑制された。しかし血液中のIgE濃度は、慢性期LDV感染マウスとLDV非感染の対照群との間に有為な差は認められなかった。一方、抗原感作による、好酸球反応ならびにIgE産生は慢性期LDV感染マウスでは抑制された。蠕虫卵はIgE産生刺激をすることが示されていることから、NB感染実験で、IgE産生の抑制が認められなかったのは、蠕虫卵の影響だと考えられた。以上の事より、慢性期LDV感染マウスでは、Th2サブタイプ免疫エフェクター機構関連免疫反応を抑制することが示唆された。
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