粘液細菌の分化における細胞壁及び膜形成関与タンパク質の役割について
Project/Area Number |
09760305
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
木村 義雄 香川大学, 農学部, 助教授 (10243750)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Myxococcus xanthus / 分化 / propionyl-CoA carboxylase / 脂肪酸合成 |
Research Abstract |
TnV挿入により作製されたM.xanthusの分化欠損変異株138は、飢餓条件下で集合体は形成するものの、胞子形成能を欠いていた。この変異株において、TnVはpropionyl-CoAcarboxylase(PCC)のβ鎖をコードする遺伝子に挿入されており、PCC活性は認められなかった。一方、野生株のPCC活性を測定したところ、本酵素活性は分化開始とともに増加し、胞子形成中期にピークに達し、その後減少していった。また、分化時の長鎖の脂肪酸(C16-18)は、変異株において約35%野生株より減少していた。 そこで、PCCをM.xanthusの細胞質から精製し、その諸性質を検討した。PCCは分子量610kDaと見積もられ、53kDaのα鎖と56kDaのβ鎖から構成されていた。本酵素は、propionyl-CoAのほか、acetyl-CoA、butyryl-CoA及びsuccinyl-CoAを基質として炭酸転移がみられ、それぞれのK_m値は0.03、0.2、0.2及び1.OmMであった。以上の結果から、M.xanthus分化においてPCCはmethylmalonyl-CoAの生成による分岐鎖脂肪酸やpolyketideの合成にかかわるほか、acetyl-CoAからmalonyl-CoAの生成にも関与し、分化のシグナル分泌に関る長鎖の脂肪酸合成の調整にも関与していると推定された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)