神経内分泌系における一酸化窒素合成酵素遺伝子の発現調節因子についての検討
Project/Area Number |
09770046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
上田 陽一 産業医科大学, 医学部, 講師 (10232745)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 神経内分泌 / 室傍核 / 視索上核 / 一酸化窒素合成酵素 / 高血圧 / 遺伝子発現 / 視床下部 / NADPHジアホラーゼ染色 / 糖尿病 |
Research Abstract |
神経内分泌系の中でも、視床下部室傍核および視索上核はバゾプレッシンおよびオキシトシンの産生部位であり、自律神経系と内分泌系の統合部位のひとつとして重要である。これらの部位の神経分泌ニューロンの活動は種々の液性・神経性入力により調節されている。我々はこれまで、脱水、高張食塩水の飲水負荷および等張性容量減少刺激により室傍核および視索上核の神経型一酸化窒素(NO)合成酵素遺伝子の発現が増加することを明らかにしてきた。今回、食塩嗜好性により高血圧を発症する塩感受性高血圧ラット(Dahl-S)および塩抵抗性ラット(Dahl-R)の視床下細室傍核および視索上核における神経型NO合成酵素遺伝子の発現とNO合成酵素活性を調べた。Dahl-Sラット群およびDahl-Rラット群に8%食塩含有固形餌を与えて4週間飼育した。各ラットの血圧をテールカフ法により測定したところ、Dahl-Sラット群は、収縮期血圧が180mmHgを越える高血圧状態であった。一方、Dahl-Rラット群は塩負荷にもかかわらず正常血圧であった。各ラット群の室傍核および視索上核における神経型NO合成酵素遺伝子の発現をInsituハイブリダイゼーション法により検討したところ、Dahl-Sラット群で著明な増加を認めた。さらにNO合成酵素活性を示すNADPHジアホラーゼ活性染色を行なったところ、Dahl-Sラット群の室傍核および視索上核におけるNADPHジアホラーゼ活性も著明に増加していた。したがって、高血圧状態において視床下部室傍核および視索上核のNO合成が亢進していることが明らかとなった。今後、視床下部NOが高血圧発症および病態の進展にどのように係わっているか検討する必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)