肺特異的C型レクチンSP−Dの遺伝子発現調節および感染防御活性発現の分子機構
Project/Area Number |
09770102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
小笠原 由法 札幌医大, 医学部, 講師 (20224090)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 肺サーファクタント / SP-D / C型レクチン / 肺胞マクロファージ / 脂質結合 |
Research Abstract |
本研究は、肺胞II型細胞で合成・分泌される肺サーファクタント(脂質-蛋白質複合体)に含まれるC型レクチンSP-Dに着目し、肺胞細胞における機能発現、特にマクロファージを介するSP-Dの生理機能の解明を目的とし、遂行された。平成9年度における研究成果を以下に要約する。 1.遺伝子組み替えSP-Dの調整 ヒトSP-D遺伝子(cDNA)をPEE14プラスミドベクターに挿入しCHO-K1細胞を用いて遺伝子組み替えヒトSP-Dの発現に成功した。組み替えSP-Dはその構造・機能とも完全にnativeなヒトSP-Dと相同であった。 2.脂質結合におけるSP-D責任領域の検討 上記1で作成したWild type recombinant human SP-Dに加えて、SP-Dの糖認識領域(carbohydrate recognition domain:CRD)にSP-A(SP-Dと同じく肺サーファクタント中に認められるC型レクチン)の相当する領域を置き換えて挿入した変異導入SP-D蛋白質(キメラ体)を発現し、SP-Dの脂質結合責任領域を検討した。その結果、SP-Dとホスファチジルイノシトール(PI)との特異的結合にはSP-DのGly346-Val352とLeu28θ-Lys287が本質的な役割を担っていることが判明し、レクチンの脂質結合責任領域を初めてアミノ酸領域レベルで明かにすることができた。 3.SP-Dと肺胞マクロファージとの相互作用 アイソトープ標識遺伝子組み替えヒトSP-Dを用いた実験により、ヒトSP-Dは肺胞マクロファージに存在する分子量約14万の蛋白質を認識することが明らかとなり、現在この蛋白質の解析に取り組んでいる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)