Project/Area Number |
09770130
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
土橋 洋 北里大学, 医学部, 講師 (90231456)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 肺癌 / 細胞周期 / cyclin / cdk / cdk抑制因子 |
Research Abstract |
細胞周期制御因子に関してcdk抑制因子までも含めた包括的な知見を得るため、増殖と進展様式が容易に観察できるヒト肺癌で、この両現象における細胞周期制御因子の機能的関与の解析を行なった。 1) 肺癌におけるGl/S cyc1insの発現:190例の手術材料で、cdk2,cyclin A,Eの免疫組織染色を行なった。cyc1in Aは扁平上皮癌、小細胞癌、大細胞癌で、特に分化度の低い症例で有意に高い頻度で陽性を認めた。FACS解析で、免疫染色におけるcyc1in A陽性像は過剰発現であるが、構成的発現は無いと結論した。cyc1in Eはどの組織型でも陽性率は低かったが、扁平上皮癌の角化を示す高分化の細胞に多く陽性像を認め、それらの細胞ではcdk2の共発現も見られた。新鮮材料を用いたimmunob1ottingでも、免疫染色と相関した発現が確認された。 2) cyc1in-cdk複合体とキナーゼ活性:腫瘍ではcyclin A,Eの発現量に相関したレベルのcyclin A-cdk2,cyc1in E-cdk2複合体形成が確認され、cyc1in A発現症例では高いcydin A関連キナーゼ活性を認めたが、cyc1in E-cdk2複合体は不活性型として蓄積していた。 3) 予後との関連:免疫染色の結果と予後との相関を解析すると、cyc1in Aの過剰発現群はいずれの組織型でも予後が有意に不良であったが、cyclin E陽性群は陰性群に比して予後良好であった。 4) 腺癌の増殖と進展におけるcdk抑制因子の関与:癌結節では末梢部でKi-67陽性率が高く増殖活性はcdk2-cyc1in Aの発現、そのキナーゼ活性と相関した。しかしcdk2活性と、その活性化因子CAKの発現は相関せず、cdk抑制因子であるp21,p27の発現量、p21,p27関連キナーゼ活性も末梢で高く、増殖能の低い腫瘍中心部で低かった。cdk2活性はp21,p27の発現と共に亢進しており、腫瘍ではcyclinとcdkの結合を促進するassembly factorとして機能しcdk2活性を亢進させていると考えた。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)