機能欠損レセプター分子を用いたがん治療法開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
09770146
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近藤 玄 大阪大学, 医学部, 助教授 (40243258)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | がん治療 / 血管新生 / 血管内皮細胞 / マクロファージ / Tie2 / トランスジェニックマウス / 遺伝子治療 / 可溶性レセプター / VEGF / bFGF / TNF-α / ウロキナーゼ |
Research Abstract |
がん細胞はその増殖が進めば進むほど栄養を要求し、そのため新たな血管新生を誘導する。すなわち、がん細胞自身が分泌するVEGFやbFGF等の血管内皮細胞増殖因子、腫瘍組織内に浸潤したマクロファージが出すTNF-α等のサイトカイン、また、血液中の線溶凝固因子が、パラクラインに血管内皮細胞を刺激し、同細胞の増殖と管腔形成をもたらす。したがって、これらの作用を遮断すれば血管新生が抑制され、がん組織の縮小と進行・転移の阻止が期待される。前年度は、これらの作用を中和することが可能な種々の欠損型可溶性レセプターを合成した。今年度は、がん組織局所での血管内皮細胞の増殖を抑制するため、遺伝子治療を念頭においた血管内皮細胞特異的発現ベクターを構築した。すなわち、血管内皮細胞や血液幹細胞で特異的に発現しているレセプター型チロシンキナーゼTie2遺伝子のプロモーター・エンハンサーを用いて、トランスジェニックマウスを作製したところ、血管内皮細胞とマクロファージで特異的にレポーター遺伝子の発現が確認できた。よって、今回構築した発現ベクターが、がん組織における血管新生抑制を目的とした遺伝子治療に使用できる可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)