Project/Area Number |
09770149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森井 英一 大阪大学, 医学部, 助手 (10283772)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | マスト細胞 / 分化 / mi転写因子 / インテグリン / VCAM-1 / 遺伝子発現 / プロテアーゼ |
Research Abstract |
マウスmi遺伝子座がコードする転写因子mi転写因子(MITF)のマスト細胞分化における役割の解析を行った。MITFのDNA結合領域に1アミノ酸の欠失をもつ変異型MITFをもつmi/mi突然変異マウス由来マスト細胞では本来発現している遺伝子の発現が著明に低下する。この原因として変異型MITFにおいてDNA結合能と核移行能の両方が失われることで転写活性化能が失われることをこれまで我々は明らかにしてきた。今回、mi/mi突然変異マウス由来マスト細胞で線維芽細胞に対する接着能が低下していることに着目し、マスト細胞の細胞接着に関与することが報告されているインテグリンの発現を検討した。調べたインテグリンのうち、インテグリンα4の発現がmi/mi突然変異マウス由来マスト細胞でmRNAレベル、蛋白レベルの両者で低下していた。野生型マウス由来マスト細胞では培養開始後4週でピークを迎えたのに対し、mi/mi突然変異マウス由来マスト細胞ではどの時期も全く発現がみられなかった。またインテグリンα4の特異的なリガンドであるVCAM-1を発現させた細胞に野生型マウス由来マスト細胞が接着したのに対し、mi/mi突然変異マウス由来マスト細胞は接着せず、機能的にもインテグリンα4の発現がmi/mi突然変異マウス由来マスト細胞で低下していた。つぎにインテグリンα4遺伝子のプロモーター領域を解析した結果、転写開始点の上流約300塩基付近に存在するモチーフを介し、MITFが転写を活性化することがわかった。以上よりMITFがインテグリンα4遺伝子の発現に関与しマスト細胞の分化を制御することが明らかとなった。
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