Project/Area Number |
09770213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
植原 昭治 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (60272499)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | Btk / トランスジェニックマウス / クラス変換 / IL-5 / CD38 / DNAプロテインキナーゼ / Blimp-1 / Bcl-2 / チロシンキナーゼ / 免疫不全 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
本研究は、B細胞に発現しているチロシンキナーゼ、BtkのB細胞発生および分化における役割を明らかにすることを研究目的としている.(1)sIgD陽性の牌臓B細胞を抗CD38抗体、CS/2とIL-5で刺激するとIgMのみならずIgGlの産生が誘導されたが、IgA産生は見られなかった.CS/2やIL-5の単独刺激は無効であった。しかし、腹腔内B細胞をCS/2とIL-5で刺激するとIgGlのみならずIgA産生が見られることがわかった.このことより、B細胞の局在する解剖学的な部位により、B細胞のIgA産生誘導シグナルが異なることがわかった.CS/2と相乗的にB細胞に作用しIgGl産生を惹起するサイトカインを調べたところ、IL-5のみが有効であり、IL-4は無効であった。IL-4やSTAT6遺伝子破壊マウスのB細胞もCS/2とIL-5に応答してIgGlを産生したことから、このシステムはIL-4に非依存性であることがわかった。CS/2刺激されたB細胞をIL-5で刺激するとμからγ1への遺伝子組み替えが惹起されることが、スイッチサークルDNAを増幅し解析してはじめて明らかになった。しかし、CS/2刺激により非翻訳型γ1mRNAの転写が起こるが、μからγ1への遺伝子組み替えは起こらない。クラス変換の頻度とKu70/Ku80複合体の活性化の程度やDNAプロテインキナーゼ活性とは相関しなかった。しかし、興味あることにB細胞特異的な転写因子で、Ig産生細胞への分化に関与すると云われているBlimp-1の発現の程度と相関した。(2)Btkの機能を探るべく、Btk遺伝子破壊マウスに野生型Btk遺伝子導入(Btk^<-/->/Btk^<wt>-Tg)マウスまたは変異Btk遺伝子を導入した(Btk^<-/->/Btk^<xid>-Tg)マウスを作った.いずれのマウスも正常に生まれた.Btk^<-/->マウスで見られたB細胞不全はBtk^<-/->/Btk^<wt>-Tgマウスでは回復していたがBtk^<-/->/Btk^<xid>-Tgマウスでは見られなかった.とりわけ、CS/2とIL-5に依存性のIgG1へのクラス変換は全く見られなかった.これらのことより、BtkはB細胞のクラス変換に重要であることがわかった.
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