IL-2受容体を介さない新たなT細胞増殖機構に関する研究
Project/Area Number |
09770216
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 治彦 名古屋大学, 医学部, 講師 (90283431)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | IL-2受容体β鎖 / ノックアウトマウス / ストロマ細胞 / リンパ球増殖 / インターロイキン-2 / ジーンターゲティング / T細胞増殖 / 細胞増殖因子 |
Research Abstract |
1. IL-2受容体β鎖欠損マウスのリンパ節細胞を培養すると、一週間ほどで培養デイシュ底に付着生の細胞が増殖してくることを見いだした。これをリンパ節由来のストロマ細胞として、リンパ球の生存・増殖を支持する能力があるかを検討した。またリンパ節からと同様に、正常マウスの脾臓からストロマ細胞を培養樹立し、リンパ球に対する支持能力を比較検討した。 2. リンパ球を無刺激で培養した場合、ストロマ細胞の存在なしでは培養開始後7日めには90%以上の細胞がアポトーシスにより死んでしまう。しかし、リンパ節もしくは脾臓由来のストロマ細胞の上にリンパ球を乗せて培養してやると、7日後、14日後でも50%以上の細胞の生存が認められた。 3. 培養開始後7日目で、リンパ節ストロマ細胞上ではT細胞が優位となるが、一方脾臓ストロマ細胞上ではB細胞が優位となることがわかった。培養開始後14日めでは、ウシ胎児血清を培養に用いた場合T細胞の活性化現象が認められた。 4, リンパ節ストロマ細胞・脾臓ストロマ細胞ともに、リンパ球の生存を支持する能力があるが、無刺激のリンパ球において生存は維持されるものの増殖応答は認められなかった。 5. リンパ節ストロマ細胞はCD44を強く発現するが、その他の細胞接着分子は調べた限りでは発現が認められなかった。 6. バイオポア-メンブレンをはったデフュージョンチャンバーを用いて実験を行ったところ、ストロマ細胞がリンパ球の生存を支持するには、ストロマ細胞とリンパ球との接触が必要であることが示唆された。 7. リンパ節ストロマ細胞に発現されるリンパ球の生存を支持するために必要な分子についての解析をすすめ、その遺伝子クローニングを行うことを計画している。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)