Project/Area Number |
09770335
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
田中 良哉 産業医科大学, 医学部講師, 講師 (30248562)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / T細胞 / 血管内皮細胞 / ケモカイン / プロテオグリカン / インテグリン / ヘパラン硫酸 / 炎症 / CD44 / 接着分子 |
Research Abstract |
慢性関節リウマチ(RA)は、関節滑膜内のT細胞の集積と血管新生を特徴とし、末梢血T細胞が滑膜組織内へ遊出した結果、滑膜炎症の形成と遷延化をもたらす。T細胞は、後毛細管細静脈の血管内皮細胞との間で接着カスケードを経て組織へ遊出する。T細胞の接着においては、T細胞のインテグリンが中心的に関与するが、インテグリンはケモカイン等によって活性化されて接着性を獲得する。今回、RA滑膜では、活性化T細胞から産生されたMIP-1αや.MIP-1β等のケモカインが、T細胞のインテグリンを活性化し、RA滑膜由来血管内皮細胞への接着を誘導する事を認めた。又、ケモカイン刺激は、G蛋白質依存性のPI3キナーゼの活性化と、細胞内骨格線維F-アクチンの重合化を介するインテグリンの細胞外立体構造の変化を誘導し、インテグリンの接着性を活性化する事を示した。一方、ケモカインはヘパリン結合部位を有し、生体内ではヘパラン硫酸プロテオグリカンに結合する。臍帯静脈由来内皮細胞には、IL-1等で刺激しても全くヘパラン硫酸の発現を認めないが、RA滑膜炎組織の微小血管、及び、RA滑膜炎由来の血管内皮細胞は、無刺激下で大量のヘパラン硫酸を特異的に発現する事、その一部はCD44の亜型CD44v3である事を認めた。また、T細胞とRA滑膜由来内皮細胞との接着は、MIP-1αやMIP-1βを内皮細胞上に固相化した際により強く観察され、実際、これらのケモカインは、RA滑膜組織の微小血管上に検出された。さらに、内皮細胞に発現するヘパラン硫酸を酵素処理するとT細胞と内皮細胞の接着が阻害された事から、RA滑膜炎組織の血管内皮細胞上に特異的に発現するヘパラン硫酸プロテオグリカンは、ケモカインを固相し血流により流出されることなく必要個所に集積させ、ケモカインによるT細胞インテグリンの活性化とT細胞と内皮細胞との接着、引いては滑膜炎組織内への浸潤・集積を効率的に誘導する重要な役割を担うことを示した。この結果は、プロテオグリカンという新たな観点からの滑膜炎の病態解明と滑膜炎症の効率的な制御へ結びつくものと考えられる。
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