Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
MJD,SCA1,DRPLA等3塩基病において,CAGリピート数がDNA複製時に変化するか否か(CAGリピートinstability)を検討した.体外での細胞分裂の観察は比較的扱いやすいリンパ球を用いた.患者の培養リンパ球を敵宜増殖刺激し,その前後の培養細胞からゲノムDNAを抽出した.FITC標識プライマーにより各CAGリピートの領域を増幅,シークエンシングゲル上でリピート数をカウントした. 今回,5家系の5患者について,培養前と培養4日目,培養8日目,培養12目の4検体について検討した.採血リンパ球をカウントし,このうち半数をストック,残りをConAにより培養,4日目にリンパ球を回収しカウント,同様に半数を第1回目培養としてストック,残り半数を再度培養を行った.同様の手順で3回培養を行い,培養前後で各々4検体を得た.この(5患者+正常コントロール1名)×4検体すなわち24検体について各々DNA抽出し,MJD1プライマーでPCRを行った.シークエンシングゲル上では,正常アレルばかりでなく異常アレルも培養前後でのリピート数の変化を認めなかった.従来の検討は,ある固定した時間におけるいわば横断面の観察であり,今回はリンパ球に限ってではあるが体外でのDNA複製過程におけるCAGリピートのinstabilityを経時的な縦断面の観察である.これまでの報告から考えると,精巣以外の臓器細胞であるリンパ球では比較的CAGリピート数は安定しているものと予想されるが,今回の実験はそれを支持し,通常のDNA複製とspermatogenesisにおけるDNA複製とは根本的に異なったメカニズムが存在するものと思われる.
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