糖尿病に伴う培養自律神経組織の突起再性能と神経ペプチド発現の変化
Project/Area Number |
09770468
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
三五 一憲 国立健康・栄養研究所, 老人健康・栄養部, 主任研究官 (50291943)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 糖尿病性神経障害 / 組織培養 / 神経再生 / 迷走神経下神経節 / 脊髄後根神経節 / 高グルコース / 糖尿病 / 神経障害 / 感覚神経節 / 交感神経節 / 神経ペプチド / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
[目的]コラーゲンゲル培養法を用いて、迷走ならびに脊髄神経線維束切断端からの神経突起再生に及ぼす糖尿病の影響について検討した。 [方法]ストレプトゾトシン投与10週後の糖尿病マウス(DM)とその対照マウス (Control)より、神経線維束を伴った迷走神経下神経節(Nodose ganglia(NG))及び脊髄後根神経節(Dorsal root ganglia(DRG))を摘出した。これらの神経節をコラーゲンゲル内に包埋後、通常(10mM)あるいは高グルコース(30mM)濃度下で培養し、3日後と7日後の軸索切断端からの再生突起数を計測・比較検討した。 [結果及び考察]通常グルコース濃度下では、NG、DRGともDMの方がControlに比し再生突起数が有意に多かった。また高グルコース負荷により、ControlのNG、DRGでは再生突起数が有意に低下したが、DMのNG.DRGでは有意な低下はみられなかった。以上より、迷走ならびに脊髄神経求心性線維のin vitroでの再生は、in vivoでの高血糖暴露により亢進するが、in vitroでの高グルコース負荷によっては抑制されることが示された。また、糖尿病マウス由来の神経組織はin vitroでの高グルコース環境に順応して、生存能や突起再生能を維持している可能性が示唆された。高血糖暴露による神経再生能亢進、高グルコース負荷による神経再生能低下、ならびに糖尿病マウス神経組織の高グルコース環境への順応の機序を明らかにするため、分子生物学的及び免疫組織学的手法を用いて、更に詳しく解析をすすめている。以上の成果の一部は、第9回日本病態生理学会(岡山)にて発表し、またNeuro Report誌に印刷中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)