アセチルコリンによる心筋細胞ムスカリン性カリウムチャネルの活性化機構の検討-理論モデルによる検討-
Project/Area Number |
09770472
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Yamagata School of Health Science |
Principal Investigator |
細谷 幸雄 山形県立保健医療短期大学, その他, 助教授 (10250945)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | カリウムイオンチャネル / 心房筋細胞 / G蛋白質 / パッチクランプ法 / 理論モデル |
Research Abstract |
アセチルコリン(ACh)がムスカリン性(m_2)受容体に結合するとG蛋白質が活性化され、αとβγサブユニット(G_<βγ>)に解離する。近年G_<βγ>が直接ムスカリン性カリウム(K_<ACh>)チャネルを活性化することが確立された。しかしAChによるK_<ACh>チャネルの活性化過程を機能的、定量的に解析した報告はない。この研究の目的は理論モデルを用いてAchによるK_<ACh>チャネルの活性化機構を明らかにすることである。モルモット単一心房筋細胞で、inside-out patch clampを行い、細胞外膜側のACh濃度と細胞内膜側のGTP濃度を変化させ、活性化G蛋白質量(G_<βγ>)を変えたときのK_<ACh>チャネルのPatch電流を記録した。細胞外膜側のACh濃度を減少させると、細胞内GTP濃度とチャネル活性の濃度反応曲線の最大活性(Vmax)は減少し、50%活性化濃度(K_D)は増加した。細胞外ACh濃度と細胞内GTP濃度からG_<βγ>濃度を推定するためにThomsenのモデル(1個のm_2受容体が1個のG蛋白質を活性化する)を使用した。またG_<βγ>によるK_<ACh>チャネルの活性化過程をHonodらのアロステリックモデル(K_<ACh>チャネルは4個のサブユニットからなり、各サブユニットに1個のG_<βγ>が結合すると仮定)を用いて表現した。この2つのモデルを組み合わせ、各ACh濃度の濃度ー反応曲線に対してFittingを行い、比較的良好にFitでき、細胞外ACh濃度を減少させたときのVmax減少やK_Dの増加を説明できた。以上より、ThomsenとMonodのモデルを組み合わせ、1個のムスカリン性受容体が1個のG蛋白質を活性化し、K_<ACh>チャネルにはG_<βγ>の結合部位が4個あると仮定すると、AChによるK_<ACh>チャネルの活性化過程が定量的に良く説明された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)