Project/Area Number |
09770483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 泰志 大阪大学, 医学部・付属病院, 助手 (90252642)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Ca overload / 単離心筋細胞 / calpain / fura red / 7-amino-4-chloromethylcoumarin / 顕微測光法 |
Research Abstract |
心筋細胞は、細胞内Ca濃度が著しく上昇すると障害されることが報告されており、虚血・再潅流障害の重要なトリガーになっていると考えられている。しかし、細胞内Caオーバーロードがどの酵素を活性化し、細胞障害に至るのかについて未だ明らかにされていない。平成5年度、6年度、7年度科学研究費の補助を受け、虚血・再潅流時の心筋障害時に、Zバンド周辺の構造蛋白が障害されていること、この変化は、再潅流時のCa濃度の上昇に起因していること、プロテアーゼ阻害剤が抑制に部分的効果があることを明らかにした。このことより、細胞内プロテアーゼ、特にcalpainが関与している可能性が考えられる。しかし、in vitroの実験では、calpainの活性化に必要なCa濃度は短時間の虚血再潅流時に到達するそれより高いこと、細胞内には、細胞内阻害蛋白であるcalpastatinが豊富に存在することことが知られている。そこで、心筋細胞内でのcalpainの活性動態を調べるために、平成8年度、9年度科学研究費の補助を受け、単離心筋細胞の系を用い、Ca indicatiorであるfura redと、calpainの蛍光基質であるBoc-Leu-Met-CMACを同時に細胞に取り込ませ、発生する蛍光を分離測定する系を作成した。その結果、心筋細胞内では、in vitroの結果よりはるかに低いCa濃度でcalpainが活性化されることが明らかとなった。そこで、今年度は、この系を用い、アシドーシス(細胞外液pH=7.0)、プロテアーゼ阻害剤(1eupeptin.calpain in hobotor I)の影響を調べた。その結果、いずれの阻害物質によってもcalpainの活性化は完全には抑制できないことが観察された。これらの阻害物質の細胞内calpain活性化への影響をより厳密に評価するためには、定量的評価が必要であり、今後の課題と考えらた。
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