定量的超音波心筋灌流造影法による冠血管新生療法の評価に関する研究
Project/Area Number |
09770488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
野崎 士郎 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (80243773)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 超音波 / 心筋灌流 / 心筋コントラストエコー法 / 血管新生療法 / 超音波造影剤 / 冠血管新生療法 / 後方散乱 / ガラクトース結晶 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1)末梢静脈からの投与でもヒト心筋灌流を鋭敏に評価し得る新しい超音波心筋灌流造影法を開発すること、ならびに2)本手法を用いて虚血心筋における冠動脈側副血行路の発達過程の解明、ならびに治療がそれに及ぼす効果について知見を集積することである。平成10年度は、昨年度に行った設備の充実と改良、ならびにコントラスト基剤の基本特性の解析データに基づいて、本法の信頼性を確認するための基礎的動物実験、さらに臨床導入のための予備検討を行った。雑種成犬3頭を対象とした。コントロール造影としてガラクトース結晶を基剤とした超音波造影剤を、末梢静脈より急速注入した。次に、前下行枝起始部を鉗子にてクランプし、同量のコントラスト剤を注入して虚血領域を確認した。超音波照射法は、(1)連続照射法、(2)心電図同期間欠的照射法、を比較した。また、通常の超音波画像(Fundamental Imaging)と、セカンドハーモニック法とを比較した。コントロールでは、コントラスト剤の左室腔内充満時に数秒間の音響陰影を生じたが、左室心筋はほぼ均等に全周性に染影された。前下行枝のクランプにて、そのリスクエリアには心筋コントラストの欠如と壁運動低下が確認された。全経過を通じてコントラスト剤の投与による新しい不整脈の出現ならびに動脈圧の変動はなかった。心筋コントラスト効果は連続照射法よりも間欠的照射法でより大であった。また、Fundamental Imagingに比し、セカンドハーモニック法でより鮮鋭な画像が得られた。以上の結果より、末梢静脈からの超音波造影剤の投与によって心筋灌流の評価が可能であることが確認された。また、通常の画像よりもセカンドハーモニック法、さらに連続照射法よりも心電図同期による心拍同期間欠照射法がより心筋コントラスト画像を得るために有用であることが確認された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)