Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
[目的]前年度まで,経皮的冠動脈形成術後,冠動脈ステント植え込み術後の細胞増殖の病理組織学的特徴を検討してきたが,今年度は,ステント植え込み術後の細胞増殖の抑制効果を抗血小板薬(シロスタゾール)を用いて検討した。 [方法]去勢雄性ブタの冠動脈前下行技にバルーン傷害を加え,その14日後に同部位にPalmatz-Schatzステントを植え込んだ。シロスタゾール群にはシロスタゾールを30mg/kg/dayを経口投与した。ステント植え込み28日後にステント植え込み部位を採取した。冠動脈をステントを含めて薄切し,光顕,電顕観察し,各々内腔,内膜,中膜,外膜,%stenosisを形態計測した。 [結果]シロスタゾール群は対照群と比較し,内腔面積は有意に大きく%stenosisは有意に小さかった。 [総括]抗血小板薬(シロスタゾール)は,冠動脈ステント植え込み術後の再狭窄抑制に有効である可能性が示唆された。その機序は,初期の血栓形成を抑制することにより,血栓からの様々なサイトカインの分泌を抑制することによると推測された。 [今後の展望]前年度までの検討で,経皮的冠動脈形成術後,冠動脈ステント植え込み術後の内膜増殖部に一致してプロテインキナーゼC(PKC)活性が認められ、PKCが内膜増殖のシグナル伝達系に関与していると考えられた。そこで,今後は,特異的PKC inhibitorをdrug delivery balloonにより局所投与することにより、再狭窄の防止ができるかどうかを検討する。
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