学習障害児およびその周辺障害児のグループセラピーの効果に関する研究
Project/Area Number |
09770555
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
仙石 泰仁 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (10248669)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 学習障害 / ソーシャルスキル / 作業療法 / 行動分析 / グループセラピー / -ノ-シャルスキル |
Research Abstract |
1.はじめに:本研究の目的は、学習障害児およびその周辺障害児を対象とした集団作業療法実践の効果を、作業法に取り入れた活動の特徴と子供の行動変容との関連から検討することである。2.方法:集団作業療法を10歳から14歳までの9名の子供を対象とし、研究期間中36回行った(学習障害5名、軽度発達遅滞2名、ADHD2名)。セッションには、粗大運動活動、規則があるレクリエーション、手工芸活動、話し合いと称したコミュニケーション活動を取り入れた。各々の活動は、cooperation self-control、assertion、companionship、motor function、judgment、memoryの各要素についてSemantic Differential法を用い分析し、活動毎の各要素の重み付けを行い特徴を決定した。子供の行動はインターバル分析法を用い評価した。3.結果および考察:活動分析および行動分析から、以下の点が明らかになった。(1)対人交流に乏しく言語的なコミュニケーションが取れない行動特徴を持つ子供では、仲間関与や認知的な要素が強いと分析された話し合い活動や机上でのレクリエーション活動で受け身的な言語的対応の減少と積極的な活動への参加の増加が著明に認められた。(2)他者との相互交流に乏しく、環境からの刺激に易反応性を示し持続的に課題に取り組めないという多動な行動特徴を持つ子供では、集団活動ー粗大運動の要素が高い粗大運動活動で自分から他者に関わることが多くなり、仲間関与ー認知機能の要素が高い、話し合い活動や机上でのレクリエーション活動で、訓練室からいなくなるといった行動が減少することが認められた。これらの結果から、子供の行動の分析や活動の要素分析が、集団訓練での子供の行動を比較的客観的にとらえることができ、また活動の適切さを判断する一つの基準となることが示唆された。更に、著者らが行っている集団訓練が、対象児の行動特性に応じた有効な援助として効果を上げていると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)