汎発性膿疱性乾癬の発症における免疫学的メカニズムの解析
Project/Area Number |
09770594
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川嶋 利瑞 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (70261302)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 膿疱性乾癬 / サイトカイン / 接着分子 / 汎発性濃疱性乾癬 / レチノイド / 単球 / IL-IB / TNF-α / IL-6 / IL-8 |
Research Abstract |
膿痕性乾癬患者末梢血単核球を各種細菌由来のスーパー抗原などのmitogenで刺激後のサイトカイン産生をELISA法で測定したところ,コントロールと比較して,IL-8,IL-1βの産生が増加していた。さらに,単球を分離した実験及びフローサイトメトリーを用いた実験から,単球によるIL-Iβの産生は特にactive phaseの患者末梢血において,有意に高い傾向を示した。皮膚病変部においては,血管内皮細胞のICAM-1,ELAM-1の発現が亢進していることを我々は明かとしているが,これらの接着分子発現に対する上記各種サイトカインの影響を,ヒト皮膚培養血管内皮細胞(HMVEC)を用いてCELISA法により検討した。その結果,ICAM-1,ELAM-1ともに,IFN-γ,TNF-αにより,用量依存的に発現が亢進することが明かとなった。これらの結果は,遺伝的素因を持つ個体に、感染、ストレスなどの刺激が加わることにより、炎症反応が引き起こされ,その過程においてリンパ球の活性化、サイトカインの産生、細胞接着分子の発現誘導などが起こり、その結果特徴的な臨床症状が現われるという我々の膿庖性乾癬の発症に対する仮説を支持する結果と考えられた。また,これらのサイトカインによる細胞接着分子の発現亢進に対する,乾癬治療薬剤であるEtretinateの影響を検討した結果,Etretinateはサイトカインにより増強した細胞接着分子の発現を抑制する作用は認めず,Etretinateの臨床効果は,接着分子発現を介しない経路によるものと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)