Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
低線量撮影したX線CT像を改善する画像処理を試みた.使用機器は日立X線CT装置CT-W400,京都化学社製JCT特型CTテストファントム(高コントラスト分解能用.アクリル樹脂製.孔には空気が封入.),東芝社製医用画像処理装置GMS-550Uであった.サンプル画像は,テストファントムにおいて直径1.0mmの孔が3個並んだ部分を含む12.5×12.5mmの範囲とした.CT像は管電流を変化させて撮像した.1.空間フィルタの設計法の開発 空間フィルタの特性はウィナーフィルタに類似した形とした.原則としては変調伝達関数の逆フィルタ型となる.管電流100mAのCTの振幅スペクトルを測定した.その極大値の存在する空間周波数は0.30cycles/mmであった.故に0.30cycles/mmまでが逆フィルタ,それ以降が定数とした.定数値は管電流300mAと100mAのナイキスト周波数上での振幅スペクトル強度比から求めた.値は0.676であった.管電流100mAの像に空間フィルタ処理した画像と,管電流200mAで撮像した原画像を比較した.雑音の大きさは原画像で1.65%,フィルタ処理像で1.59%となり雑音は抑制された.原画像ではアクリル部分と孔のCT値の差は498.6であった.空間フィルタを施した管電流100mAの画像は5751.1となり,コントラストが改善した.2.新しい関数系の開発 この関数系は符号がオリジナルの三角関数と同じであるが,振幅の絶対値が三角関数の平方となっている.この関数系と従来の三角関数を比較した.スムージングは同じ特性とした.従来の三角関数におけるスムージングではアクリル部分と孔のCT値の差は405.0であったが,新しい関数系は472.8でありコントラストが保たれた.
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