Project/Area Number |
09770744
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
加賀谷 有行 広島大学, 医学部, 助手 (60274065)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 細胞内カルシウム / 一酸化窒素合成酵素 / 熱ショックタンパク質 / セロトニン / トロンビン / サイクリックGMP |
Research Abstract |
神経系由来株化培養細胞C6を用いて以下の事柄を明らかにした。 1. リポポリ多糖(LPS)による細胞内情報伝達系の変化 LPSの前処置により、細胞内iNOSの発現が観察された。この細胞では、cGMP産生量が亢進していた。この、LPS前処置時のcGMP産生能について検討したところ、細胞内カルシウムキレート剤であるBAPTAにより、cGMP産生が部分的に阻害された。また、カルモジュリン阻害薬であるW-7でも、LPSにより亢進したcGMP産生は、部分的に抑制された。さらに、iNOS合成阻害薬であるdexamethasone前処置でも、LPSによるcGMP亢進は、約30%に低下した。以上の結果から、LPS前処置により細胞内にiNOS蛋白が発現するが、この特性には、二部、細胞内カルシウム-カルモジュリンに依存した部分のあることが示唆された。 2. 熱ストレスによる細胞内情報伝達系の変化 抗HSP-70抗体により認識される蛋白質が、熱ストレス負荷細胞、非負荷細胞のすべてに認められたが(HSC-70)、熱ストレス6、9時間後の細胞のみは、2種類の蛋白質が発現していた(HSP-70)。一方、熱ストレス1,3,6時間後の細胞において、10μMセロトニン刺激による細胞内カルシウム上昇が熱ストレス処置群で有意に低下しており、この低下は熱ストレス12,24時間後では完全に回復していた。プロテアーゼ阻害剤であるDEVDを細胞に前処置しておくと、HSP-70の発現は保たれていたが、熱ストレス9時間後の細胞内カルシウム動員の抑制からの回復が阻害された。以上の結果から、熱ストレスによりHSP-70が誘導され、HSP-70がセロトニン-2A受容体機能を修飾することが示唆された。
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