腫瘍細胞選択的アポトーシスによる内分泌系悪性腫瘍の遺伝子治療法の開発
Project/Area Number |
09770773
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
川上 康 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (70234028)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 甲状腺癌 / 遺伝子治療 / FAS |
Research Abstract |
甲状腺癌を対象とした新しい遺伝子治療法の開発を目的として甲状腺細胞特異的にマウスFAS抗原を強制発現させ、ヒトFASを認識せずマウスFASのみ認識する抗マウスFASモノクローナル抗体を用いて正常甲状腺細胞を含め癌原発および転移腫瘍をアポトーシスへ誘導する方法を研究した。ヨード移送チャネル遺伝子のプロモーター領域(ICP)2.3Kbをクローニングして検討したところ、サイログロブリン遺伝子プロモーターよりも甲状腺細胞特異的なプロモーター活性が認められた。そこでICPによりFAS抗原を特異的に発現させ上記の遺伝子治療法を実験動物モデルで検討した。ヒト甲状腺乳頭癌8例、濾胞癌2例、未文化癌2例において上記プロモーター活性を測定したところ、サイログロブリン産生の認められない未文化癌症例を含めた全例でプロモータ活性が認められた。TgPまたはICPとマウスFAS抗原を組み込んだアデノウイルスを作製し、ヒト甲状腺正常組織および甲状腺癌由来の初代培養細胞に導入したところ細胞表面にマウスFAS抗原が発現することを確認した。抗マウスFAS抗体を上記のヒト甲状腺癌細胞由来の培養細胞に添加した結果、アポトーシスが観察された。ヒト甲状腺癌を移植したヌードラットにアデノウイルスを用いて、マウスFAS遺伝子をICをプロモーターとして導入し、抗マウスFAS抗体を投与して、実験動物モデルにおいて腫瘍縮小効果を認めた。また、抗マウスFAS抗体の投与により病理学的、血清生化学的に腫瘍組織以外の臓器に障害は認められなかった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)