マウス造血幹細胞におけるアポトーシス制御機構の解析
Project/Area Number |
09770810
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岡田 誠治 千葉大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50282455)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / c-Fos / トアンスジェニックマウス / アポトーシス / ストロマ細胞 / 造血微小環境 / iNOS / bcl-xL / IFN-γ |
Research Abstract |
造血幹細胞の分化・増殖過程におけるc-Fosの発現とその機能を明らかにするために、発現誘導型c-Fosトランスジェニックマウス(Mx-c-fosマウス)とc-Fos欠損マウスから分離した造血幹細胞分画用いて以下の研究成果を得た。 1) FACSにより分離した造血幹細胞分画は、SCF,IL-3,IL-6等のサイト力イン添加により一過性にc-fosを発現した。 2) Mx-c-fosマウスから分離した造血幹細胞は、c-Fosを持続発現させるとサイトカイン添加による増殖もストロマ細胞上での増殖が抑制されたが、c-Fosの発現消失後には増殖を開始した。BrdU染色やFACSによる細胞周期解析結果から、c-Fos持続発現によっても造血幹細胞はアポトーシスには陥らず、増殖刺激後も造血幹細胞は静止期(GO期)に留まることが示唆された。 3) 造血幹細胞より分化した造血前駆細胞では、c-Fos持続発現による分化・増殖抑制は認められなかった。 4) c-Fos欠損マウスの造血幹細胞は、サイトカイン刺激・ストロマ細胞依存性増殖のいずれにも異常は認められなかった。 造血幹細胞は定常状態ではそのほとんどが静止期にあり、一部の造血幹細胞のみが造血に関与している。種々の刺激により造血幹細胞に一過性に発現誘導されるc-Fosにより、造血幹細胞が静止期に留まるか増殖を開始するかを決定する因子であることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)