Project/Area Number |
09770813
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 光 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60282638)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 細胞内情報伝達 / 受容体 / トロンボポエチン |
Research Abstract |
トロンボポエチンの細胞内情報伝達に関与する細胞内分子の報告に関してはこれまで幾つかあったものの、それらは全て既知の分子でありトロンボポエチンに特有な分子は未だ同定されていない。トロンボポエチン受容体をコードする遺伝子はmplとして既にクローニングされているがその機能に関してはいまだ不明な点が多い。我々はこれまでに、トロンボポエチンの標的細胞における作用発現の機構を解析するため、ヒト巨核球系細胞株であるMo7e細胞を用い細胞内の機能性分子に関して主にリン酸化について調べた。解析の結果、Mo7e細胞においてはトロンボポエチン刺激によりDNA合成が誘導されることが明らかとなった。さらに解析を進めたところ、DNA合成が誘導される状況においてJAK-2,Shc,Sos,Vav,c-Cblがリン酸化を受けることも明らかとなった。以上の結果よりこれらの細胞内分子がトロンボポエチンの細胞内情報伝達に関与している可能性が示唆されている。JAK-2はJAK/STAT pathwayに属する細胞内情報伝達分子であることが知られており、また、Shc及びSosはRas pathwayに属する細胞内情報伝達分子であることが知られている。一方、Vav及びc-Cblについては現在のところ前述の二つの細胞内情報伝達経路には属さないことは知られているものの、細胞内における機能については不明の点が多い。以上よりトロンボポエチンが標的細胞においてその機能を発揮するためにはJAK/STAT pathway、Ras pathwayに加えてVav及びc-Cblの属する未知の細胞内情報伝達機構が必要であることが示唆されていた。また、我々はRas pathway構成分子の一つであるGrb-2に会合するリン酸化分子の純化及びクローニングに成功した。現在この分子のトロンボポエチンの細胞内情報伝達機構における機能を解析中である。
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