Project/Area Number |
09770854
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
秋岡 祐子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90212422)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 熱ショック蛋白 / 慢性糸球体腎炎 / 特発性ネフローゼ症候群 / RT-PCR法 / グルココルチコイド受容体 / サイクロフィリン / FKBP52 / HSP90 / 分子シャペロン / 慢性腎炎 / 免疫抑制剤 / グルココルチコイドレセプター |
Research Abstract |
熱ショック蛋白は、分子シャペロンとして細胞内で諸蛋白の高次構造維持、変性蛋白の回復等の作用を有する。本研究においては、慢性糸球体腎炎あるいは特発性ネフローゼ症候群患者における末梢血単核球の熱ショック蛋白質発現について解析を加えた。 患者末梢血リンパ球よりtotaI RNAを抽出し、RT-PCR法で増幅したcDNA用いてグルココルチコイド受容体(GR)、熱ショック蛋白(HSP)-90、-70、サイクロフィリン(CYP)40、FKBP52(HSP56)をGAPDHに対する相対発現量として半定量した。対象は2から22歳の健常児(13例)および特発性ネフローゼ症候群(20例)で、特発性ネフローゼ症候群例はm5例がステロイド反応性、8例が頻回再発型、7例がステロイド抵抗性であった。ステロイド抵抗性群においてGR、HSP90、ならびにCYP40のmRNA発現は、他の3群に対して有意に低値を示した。一方HSC70、HSP70、FKBP52発現は変化を認めなかった。ステロイド抵抗性群3例では、GR発現は常に低値を示した。一方、FKBP52は、変化を認めなかった。ステロイド抵抗性群においてGR発現量が低下している原因について、GR遺伝子の配列を解析したが配列異常を認めなかった。GRならびにHSP90発現量の低下した症例の末梢血リンパ球に、LLTV-LTR-luciferase(ステロイド応答性レポーター遺伝子)を導入したとき、ステロイド薬にたいする転写活性は健常仁に対して有意に減弱していた。 グルココルチコイド作用発現にはGRと相互作用を持つ様々な蛋白が関与するが、本研究によりステロイド抵抗性ネフローゼ症候群において、これらの蛋白の一部に発現の変化を認めステロイド感受性の変化が生じたことが明らかになった。
|