Project/Area Number |
09770858
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
近藤 聡 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (10277981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 隆 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (70220150)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 糸球体内高血圧 / 伸展 / 弛緩 / メサンギウム細胞 / 細胞内情報伝達 / チロシンリン酸化 / P125^<FAK> / paxillin / アクチンストレスファイバー / カルシウムチャンネル |
Research Abstract |
慢性腎不全の進展機序の一つとして、系球体内高血圧によるメサンギウム細胞(MCs)の伸展が提唱されている。我々はこの進展刺激がどのような機構で細胞内に伝達され、細胞の変化として発現されるのかについて明らかにする目的で、培養MCsを周期的に伸展させ、細胞に生じる変化について検討した。MCsを受動的に伸展させると、細胞骨格であるストレスファイバーの細胞膜側末端に形成される焦点接着(Focal adhesion)に局在するチロシンキナーゼであるfocal adhesion kinase(P125^<FAX>)と、その基質であるpaxillinのチロシンリン酸化が10分から15分以内に生じ、そのリン酸化はGF109203X,BAAPTA-AMにより抑制された。つまり、伸展刺激のシグナル伝達にはプロテインキナーゼ(PKC)およびカルシウムイオンが関与していることが理解された。さらに、受動的に伸展させたMCs内のアクチンストレスファイバーをFITC-phalloidinで染色し、伸展刺激によるアクチンストレスファイバー合成を検討した。ストレスファイバー合成は、細胞伸展後5分から10分後に増加し、さらにはこのアクチンストレスファイバー合成にもPKCおよびカルシウムイオンが関与していることが同様に示唆された。さらに本年度は、この受動的伸展においてのカルシウムイオンの細胞内動員経路を確認する目的で、P125^<FAX>・paxillinのチロシンリン酸化とアクチンストレスファイバー合成が様々なカルシウムチャンネルのインヒビターにより抑制されるかどうかを検討した。その結果、voltage operated calcium channel(VOC)インヒビターであるニフェジビンとstress-activated channel(SAC)インヒビターである塩化ガドリニウムを用いると、これらの変化はそれぞれ単独では抑制されないが、両者の併用により抑制されることが示された。したがって、MCsの受動的伸展により、VOCおよびSACを介して細胞内にカルシウムが動員され、このカルシウムにより細胞内のPKCを含めた細胞内シグナル伝達系が働き、細胞内のチロシンリン酸化やアクチンストレスファイバー合成が生じることが明らかとなった。この成果から考えると、系球体高血圧を伴う慢性腎不全に対して、VOCおよびSACを抑制させ、腎不全進展が抑制できる可能性が示唆された。
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