Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
平成9年度と同様の実験動物、放射線照射方法および血管収縮弛緩反応実験システムを用いた。照射線量は45Gy、一回照射とし、照射後1、6週目の2群に分け、各群につき6本の耳介中間動脈を採取した。放射線照射した耳介中間動脈に対し、各種血管作動物質(Indomethacin、L-NNA、L-Arginine、SuperoxideDismutase、Catalase)を作用させ、血管の弛緩反応を測定し、血管内皮依存性弛緩反応における放射線障害の作用経路および内皮細胞におけるNO産生の制御と失活の機序について検討を加えた。非照射群においてindomethacinを投与後,AChにより惹起される血管弛緩反応は有意な変化を認めなかったが,L-NNAを投与すると,AChにより惹起される血管弛緩反応はほぼ全体に抑制された。この結果より,耳介中央動脈における,AChにより惹起される内皮依存性弛緩反応では主にNOが関与することが推察された。また,45Gy照射後1週目及び6週目に,L-arginine,SOD,catalaseを投与後,放射線照射により低下した内皮依存性弛緩反応に有意な変化を認めなかった。以上より,60Co照射後の内皮依存性弛緩反応が低下するメカニズムは,放射線照射後早期における,NOS酵素の活性の減弱が原因と考えられた。
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