Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
1. 腹膜炎モデルラットをcecum ligation and pnctureの方法で作製し,これらラットに,Hemeoxygenaseのinhibitorである,Sn protoporphyrin-9(Sn-PP),あるいはZn protoporphyrin-9(Zn-PP)を各種濃度でCLP施行18時間前,および施行直後に腹腔内注射を施行し,血清中AST・ALT・LDH値を測定し,もっとも肝細胞障害を抑制した濃度を決定した。その結果,約0.5μmol/kg body weightから5μmol/kg body weightの濃度のSn-PPが,また,5μmol/kgbody weightの濃度のZn-PPがAST・ALTの上昇を有意に抑制していた。 2. cyclic GMPをELISA法により測定した。対照群では前値が11.42±1.18pmol/g・tissueであったcyclic GMPは24時間後には15.37±3.02 pmol/g・tissueへと増加していたが,Sn-PPまたはZn-PPの投与により,それぞれ7.24±1.16pmol/g・tissue(5μmol/kg body weight),5.68±1.37pmol/g・tissue(10μmol/kg body weight)に有意に低下した。 3. これらの肝臓を摘出し,光顕用標本を作製し,point counting methodにて肝類洞腔容積比を算出した。対照群ではCLP前(0.086±0.006)から(0.140±0.0.10)へと約1.6倍に増大していた。一方,Sn-PP投与群では5μmol/kg body weightで(0.103±0.011),10μmol/kgbody weightで(0.0.94±0.009)と,有意に肝類洞の拡張が抑制されていた。以上の結果より,Heme oxygenase阻害剤は,cyclic GMPを有意に抑制し,これにより肝類洞腔の拡張が抑制されていることが考えられ,これが肝細胞障害の抑制に関与している可能性が示唆された。
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