核内転写因子と腸管、全身の免疫能と細菌の腸管外への移行との関連性についての研究
Project/Area Number |
09770890
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
真弓 俊彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (90281071)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | bacterial translocation / 核内転写因子 / 腸内フローラ / IκB / endotoxin / Bacterial translocation / 小腸粘膜障害 / NFkB / diamine oxidase / エンドトキシン / サイトカイン / 血液細菌培養 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
bacterial translocationは敗血症ならびに多臓器不全の一因と考えられている。その誘因として重症患者では腸管細菌叢の変化が類推され、また、核内転写因子NFκBが種々のメデイエーターを活性化し、MacrophageやγδT細胞の活性に影響を与えることも考えられる。そこで、重症患者ならびに入院患者の腸内細菌叢を便培養を行うことによって比較検討した。これによって、重症患者では総菌数、通常では多数を占める偏性嫌気性菌が1l10から1/100低かった。最優勢菌は通性嫌気性菌で、Entercoccus,Pseudtomonas aeruginosa,Candia、Enterobacteriaceae、Staphylococcus等が有意に増加していることが判明した。しかしながら、手術患者の術後の門脈血中の細菌培養では菌が検出されることはなかった。また、門脈血中と末梢血中のendotoxinは有意差がなく、門脈血中のIL-6は術直後にのみ有意に高値であった。以上より、手術侵襲に伴い、腸管から直ちに細菌やEndotoxinが侵入することは稀であるが、腸管でサイトカインが産生され、全身に波及することが類推された。また、NFκBの核内への侵入を抑制するIκBの遺伝子を導入し、産生するためadenovirusを作成し、導入後1-3日で蛋白の発現を認めた。さらに、細菌の血管内移行をより鋭敏に検出できるように、PCR法を用いた検出法を開発した。今後、このadenovirusやPCRを用いた研究によって、核内転写因子とbactreial translocationの関連をさらに解明していく予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)