自律神経系を中心とした膵周囲の臨床解剖学的研究と膵管分枝による新しい膵区域の検討
Project/Area Number |
09770931
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高橋 定雄 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60291340)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 膵管 / 膵頭部 / 膵鉤状突起 / 肉眼解剖 / 膵管配置 / 下頭枝 / 中頭枝 / 腹側膵切除 / 膵鉤部 / 膵鉤部切除 |
Research Abstract |
膵管走行を考慮した膵頭部温存手術が提唱されて間もないが、その基礎となる膵頭部膵管の立体的配置について肉眼解剖学的に調査・研究をした。 膵管を3次分枝程度まで精細に実体顕微鏡下に剖出し、膵頭下部から上行しWirsung管(W管)もしくはSantorini管(S管)に流入する、いわゆる下頭枝にとくに着目した。その結果,ほぼ全例においてW管にもS管にも下頭枝は見いだされ,そのうち少なくとも一本は膵鉤部から来ていた。W管に流入する膵鉤部由来の下頭枝をa)W管S管合流部よりもVater乳頭側に入る、b)合流部よりも膵尾側に入る、の2パターンに分けた。これら2パターンと膵頭部膵管配置の関係について,論文として報告した(Surgery 1999.in press) さらに例数を増やして検索を進めた結果、新しいタイプとして(c)W管下頭枝は合流部のVater側にも膵尾側にも流入し、合流部は副乳頭に近く、W管は膵頭部内で大きくS字を描き蛇行するものを見いだした(第51回消化器外科学会総会)。そして、全例解剖に先立ち軟X線による膵管造影を行い、これまでX線学的に言われてきた膵管分枝の特徴的を解剖所見と比較検討した。 1. W管上頭枝には総胆管の前と後ろのものがありタイプに関わらず後ろが優位であるがいずれも発達は不良。 2. 中頭枝はX線的には、W管に流入する膵頚部から来る枝と考えれてきたが、解剖所見から門脈の裏側の領域をドレナージするものであると判明した。また、この枝は約半数例でW管下頭枝と共通幹を形成することがわかった。これらについては,学会等ですでに報告し,現在論文準備中である。 また,自律神経についての解剖所見もあわせて得ており,これらについても現在整理中であり,近々発表の予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)