Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
1. ベクターとしてブラスミドpcDNA3にヒト野生型p16遺伝子を組み込んだブラスミド pCDKN2WTと,コントロールとしてPcDNA3を用いた.pCDKN2WT,pcDNA3を大腸菌内で増殖させ,これらを抽出した.大腸菌より抽出したpCDKN2WTは制限酵素を用いて,p16遺伝子が含まれていることを確認した. 2. Lipofection法を用いて発現株(COS7)に遺伝子導入を行い,westen blotting法によりp16発現を確認した.次いで食道扁平上皮癌細胞株TE series(TE2,6,8,9)に遺伝子導入を行い,TE6,TE8でWestern blotting法によりその発現を確認した. 3. p16遺伝子導入株(pCDKN2WT導入株)はp16遺伝子欠失株(pcDNA3を導入した親株)より増殖速度が遅くなる傾向にあった. 4. p16遺伝子導入株とp16遺伝子欠失株に対する各種抗癌剤(CDDP,ADR,5-FU)感受性を比較検討したところ,P16遺伝子導入株でより細胞増殖が抑制される傾向にあった.しかし,Lipofection法によるp16遺伝子導入は導入効率が一定でないため,今後より安定した発現株の作成が不可欠である. 5. ヒト食道扁平上皮癌臨床検体33例におけるp16発現異常と化学放射線療法の効果との相関を免疫組織学的に検討したところ,p16発現を認める症例で化学放射線療法が著効する傾向にあった.in vivoにおいてもp16遺伝子導入により抗癌剤感受性が上昇することが期待される. 6. 今後,p16遺伝子導入細胞とp16遺伝子欠失細胞の浸潤能の変化をin vasionassayを用いて測定し,腫瘍細胞のもつmalignant potentialを抑制する意味でのp16遺伝子導入の効果を検討する予定で準備を進めている.
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