Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
ヒト膵臓癌患者末梢血より樹状細胞を分離し、ヒトIL-4及びGM-CSFにて7日間培養して成熟樹状細胞を誘導した。成熟樹状細胞の表面マーカーをFACSにて解析した結果、CDla,llb,14,16,80,83,86,HLA-A,B,C,HLA-DR,ICAM-1の表出を認めた。特にCD1a,14,16,83はその表出に個人差が認められた。成熟樹状細胞を合成MUC-1ペプチド(アミノ酸配列:C-PAHGVTSAPDTRPAPGSTAP)にてパルスし、患者自己リンパ球と混合培養してMUC-1特異的CTLを誘導した。In vitroでのCytotoxicity assayにてこのCTLはMUC-1陽性自己膵臓癌及びMUC-1陽性非自己膵臓癌株に対して高い細胞障害活性を示したが、MUC-1陰性大腸癌株及びMUC-1陰性肝細胞癌株に対しては細胞障害活性を示さず、MUC-1抗原特異的細胞障害活性を示した。さらにこの細胞障害活性は抗MUC-1抗体添加により著明に抑制された。また誘導されたMUC-1特異的CTLはMUC-1抗原に反応してTypelサイトカインの産生を認めた。当科における膵臓癌手術標本を用いて免疫染色とFACSにてMUC-1の発現を検討した結果、12例の膵臓癌全例にMUC-1抗原の発現を認めた。また膵臓癌以外に胆管細胞癌でも高率にMUC-1抗原の発現が確認された。以上本研究により合成MUC-1ペプチド捉示自己樹状細胞を用いてMUC-1抗原特異的CTLの誘導が可能であり、MUC-1陽性ヒト膵臓癌、胆管細胞痛癌に対する新しい免疫療法として臨床応用への期待が示された。
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