Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
神経膠腫における腫瘍内の染色体,遺伝子異常の多様性(heterogeneity)について検討するため,comparative genomic hybridization(CGH),laser scanning cytometerにより解析した.8qterのDNAコピー数の増加などの異常が,腫瘍のprogressionに重要であることなどが証明され,この結果は1998年にCancer Research誌に掲載された.現在はさらに染色体に特異的なDNAプローブを用いたFluorescence in situ hybridization法により,染色体異常のheterogeneityとchromosome instabilityについて検討中である.平成9年度の本研究では,染色体遺伝子異常から悪性神経膠腫を2つのsubgroupに分類した(既に1998年米国誌に掲載).さらに症例を重ね,その中でsubgroup間の臨床像を比較検討し,またp53遺伝子の変異(PCR-SSCP法と免疫組織学的)やEGFR増幅との関連性や増殖能についても検討し,その結果は現在米国誌に投稿中である.その他の脳腫瘍についてもCGH解析を行い,興味深い結果を得た.下垂体腺腫の染色体,遺伝子異常の解析により,機能腺腫は非機能腺腫に比べ染色体異常が極めて多いという興味深い結果を得ており,この結果は1999年に米国誌に掲載予定である.髄膜腫のgenetic pathwayに関する論文は1999年にJ Neurooncology誌に掲載された.また髄芽腫の遺伝子異常の解析と放射線化学療法や臨床予後との関連性についても1999年にすでに報告した.現在我々はさらに染色体の構造異常と数的異常をSpectral Karyotyping法を用いて検討を行っている.
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