Project/Area Number |
09771074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
中 大輔 岡崎共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (80290914)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 脳磁図 / 体性感覚誘発脳磁場 / 体性感覚誘発電位 / 痛み関連電位 / Aδ繊維 / 神経伝達速度 |
Research Abstract |
(1)37チャンネル脳磁計を用いて、体性感覚誘発磁場(SEF)に対する触覚干渉刺激の作用機序について明らかにした。健康成人の脛骨神経に対し経皮的電気刺激をおこない、誘発されるSEFを計測した。SEFの記録は、Control(触覚刺激を与えない状態)、電気刺激と同側の足底に触覚干渉刺激を同時に与える、刺激対側の足底に触覚刺激を与える、刺激同側の手掌に触覚刺激を与える、という4条件下において施行した。干渉作用を観察するための感触刺激は、柔らかい紙(テイッシュペ-パ-)を用いてそれぞれの部位を持続的に手で擦る方法をもちいた。記録されたSEFは4つの主成分を有しており、各々を、1M(潜時37ms)、2M(45ms)、3M(58ms)、4M(75ms)と命名した。刺激同側の足底に触覚刺激を与えた際、1M・2M・45M成分に有意な振幅の減少が、また刺激対側の足底に触覚刺激を与えた際、3M成分にのみ有意な振幅の増大が認められた。これらの現象は第一次感覚野(3b野)での抹梢神経刺激と触覚刺激の相殺作用、およびposterior parietal cortexなどのintercerebral interactionが関与しているものと考えられた。また脛骨神経刺激による信号は主として皮膚触覚線維を上行することが示唆された。 (2)電気刺激を用いた、新しい抹梢神経小径有髄線維(Aδ線維)の神経伝導速度(CV)計測法を考案した。健康成分に対し右膝下部(中枢側)と右脛骨内側顆上部(抹消側)の2点(平均2点間距離24.6cm)で痛みを感じる程度の電気刺激(平均刺激強度32.3mA)を施行し、Czから痛み関連電位を記録した。記録された痛み関連電位の頂点潜時の差を利用しCVを計測した。痛み刺激により中・長潜時に陰性波(N1)と陽性波(P1)が記録された。平均潜時は中枢側刺激でN1=127.6ms、P1=269.9ms、抹梢側刺激でN1=148.9ms、P1=291.8msであり、それぞれの頂点潜時差から計算されたCVは11.2m/sec、11.4m/secで、これは、Aδ線維を選択的に刺激可能なCO_2レーザーを用いて計測されたAδ線維のCVと一致した。本法はAδ線維の機能を評価する上で非常に簡便で有用な方法であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)