椎間板変性の実相解明、とくに静水圧環境変化に伴う椎間板NO産生と基質合成
Project/Area Number |
09771080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
石原 裕和 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (30242499)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 静水圧 / 椎間板代謝 / プロテオグリカン / NO(Nitric Oxide) / NO(Nitric oxide) |
Research Abstract |
腰痛発症の主座である椎間板変性の促進には力学的負荷が大きな役割を演じていると考えられる。しかし、なぜ力学的負荷が椎間板変性を促進させるのかについて、そのメカニズムは未だ明らかにされていない。Nitric oxide(NO)は1986年にFurchgott,Ignarroらのグループにより血管内皮産生血管拡張因子として初めて報告されたが、その後の研究により広範な生命現象に深く関わっていることが明らかとなってきた。本研究はNOが椎間板プロテオグリカン(以下PG)合成に及ぼす影響を明らかにするとともに、静水圧が椎間板NO産生を変化させるか、さらに、静水圧の椎間板PG合成調節機構iNOが関与しているか否かを明らかにした。NO合成酵素阻害剤であるL-NMAは、濃度依存的に椎間板NO産生を抑制するとともに、PG合成を促進した。また、外因性NO供与剤であるSNAPはPG合成を抑制した。これら二つの事実より、NOは椎間板PG合成に対し抑制作用を持つことが推察された。一方、PG合成能は静水圧3気圧で促進、30気圧で抑制されるのに対し、NO産生量は3気圧で抑制、30気圧で促進された。L-NMAの添加により、3気圧でのPG合成促進作用は増強され、30気圧での抑制作用は減少する傾向が示された。静水圧によるPG合成調節にNOが関与していることが推察された。我々は静水圧が椎間板マトリックスメタロプロテアーゼ産生にも影響を及ぼすことを明らかにしており、現在この過程におけるNOの役割を明らかにしている。今後、椎間板基質合成、分解におけるNOの役割を明らかにするとともに、椎間板変性抑制へ向けて研究を遂行したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)