Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
1.研究目的:交感神経皮膚反応Sympathetic Skin Response(SSR)が非侵襲的交換神経機能検査法として臨床使用されているが、SSRの電位発生機序は未知の部分が多い。また、末梢部交感神経活動は、皮膚交感神経活動SSA(Skin sympathetic activity)と筋交感神経活動MSA(Muscle sympathetic activity)に大別でき、自律神経機能を更に複雑にしている。本研究において、刺激に対する電位の発現機構の解明を目的に、末梢部交感神経活動の反応応答性を検討した。 2.研究実施計画:ウサギ(日本白色種)8羽を用い、sodium pentbarbitalをrostral auricular veinより投与(0.5ml/kg)し全身麻酔後、pelvic limbの深層にあるtibial nerve(TN),soleus muscle(SM)を露出した。SMの筋腹上に深部温度計プローブを設置し、TNに電気刺激(ES:Electrical stimulation)[8mA,0.2msec]を15分間連続に与え、thermographyを用い表面温度変化を記録した。 3.研究結果及び考察:SMの深部温,表面温(mean±S.D.)は、各々ES前で33.05±0.69℃,31.98±0.33℃,ES後で32.91±1.07℃,31.01±0.46℃であった。また、組織血流量計算法Q_B=αρc・Vs(T_B-T_S)×S(Q_B:血流による伝熱量,α:動静脈間による熱交換,ρc:血液の比重×比熱,V_S:組織血流量,T_B:深部動脈血温,T_S:体表温,S:組織の厚み)より得たSMの筋血流量は、ESによる筋収縮に伴う低下を認め、ES前(4.25±1.68ml/100g/min)に比しES後(2.81±1.16ml/100g/min)で有意な(n=8,P<0.05)減少を認めた。これらの知見より、ES等の物理的刺激はSSAよりMSAを賦活すると推察でき、刺激に対するMSA,SSAの感受性の違いを示唆するものと考える。
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