Project/Area Number |
09771128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
大西 英生 産業医科大学, 医学部, 助手 (20279342)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 骨棘 / 変形性股関節症 / NO (Nitric oxide) / c-fos / osteocalcin / IGF-1 (Insulin-like Growth Factor-1) / NO(Nitric oxide) / IGF-1(Insulin-like Growth Factor-1) |
Research Abstract |
本学整形外科における進行期股関節症に対する臼蓋回転骨切り術時および末期股関節症に対する人工股関節手術時に採取した骨棘組織のパラフィン包埋薄切切片に対して各種染色を行なった。その結果は以下の通りである。 1、臼蓋回転骨切り術時に採取して得られた骨棘形成以前の骨組織(3名分、全例女性:23才〜30才)の海綿骨、皮質骨において、免疫組織染色でInducible Nitric Oxide Synthase(iNOS)、endothelialNOS(ecNOS)、Insulin-like Growth Factor-1(IGF-1)、osteocalcin,およびc-fos遺伝子蛋白(Fos)はすべて見られなかった。 2、人工股関節手術時に得られた臼蓋上縁の骨IBARA棘(5名分、全例女性:55才〜72才)は層板状骨組織とこれに連続する関節腔内に面した線維性結合組織で構成されていた。骨組織では免疫組織染色でiNOS、ecNOS、IGF-1、osteocalcin、およびFosの発色はすべて見られなかった。一方、関節腔内に面した線維性結合組織では、iNOS、ecNOSの発色はなかったが、IGF-1、osteocalcin、Fosの発色が見られた。特にFosは関節腔側より骨組織との境界部に近くなるにつれて強い発色が認めらた。骨組織とこれに隣接する線維性結合組織の間には骨芽細胞、酒石酸抵抗性酸フォスファターゼ(TRAP)で染色される破骨細胞およびトルイジンブルー染色で染まる軟骨組織は認められなかった。したがって、骨棘の骨細胞動態は骨棘形成以前の骨と差がなく、安定していると考えられた。これは骨棘が形成されるまで数年以上の年月が費やされる臨床的事実と矛盾しない。骨棘形成の機序としては、内軟骨性骨化ではなく、線維性結合組織が直接骨を形成している可能性が考えられた。
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