PDE III阻害薬の強心作用にアシドーシスが及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
09771135
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
田中 誠 秋田大学, 医学部, 助教授 (50236634)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 代謝性アシドーシス / PDE III阻害薬 / ミルリノン / 陽変力作用 / 犬 / モルモット / PDEIII阻害薬 |
Research Abstract |
モルモットの摘出右心室筋strip、左心房筋のミルリノン(10^<-7>〜10^<-4>mol/l)及び8-Br-cAMP(10^<-4>〜10^<-3>mol/l)に対するisometric contractionをHEPES-Tyroid solution内で測定し、pH=7.4、7.0、6.6におけるconcentration-response curvesを求めた。さらに右心室筋を用い、pH=7.4及び7.0において、ミルリノン10^<-4>mol/lに対する細胞内cAMP濃度の変化を、enzyme immunoassay法を用いて測定した。その結果、pH=7.4においてミルリノンはconcentration-dependentに右心室筋、左心房筋に対して陽変力作用を示した。.pH=6.6においては何れの心筋においてもミルリノンは陽変力作用を示さなかった。pH=7.0においては、ミルリノンは右心室筋に対して陽変力作用を示さず、左心房筋に対して陽変力作用を示した。一方、8-Br-cAMPは、ρH=7.4〜6.6の範囲でいずれの心筋においても陽変力作用をconcentration-dependentに示し、isometric contractionの%変化はpHにより影響しなかった。またpH=7.4において、心筋細胞内cAMP濃度はミルリノン(10^<-4>mol/l)により有意に上昇したが、pH=7.0においてcAMP濃度に変化はみられなかった。本研究の結果、モルモット摘出心筋に対するミルリノンの陽変力作用は、1)代謝性アシドーシスにより減弱する、2)陽変力作用減弱のメカニズムは、pHの低下による心筋細胞内cAMP産生の減少である、3)cAMP産生の減少は、adenylate cyclase活性の低下によると考えられる、4)代謝性アシドーシスがミルリノンによる陽変力作用を減弱させる程度は、左心房筋よりも右心室筋の方が強い。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)