Project/Area Number |
09771144
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
|
Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
畠山 登 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (70251907)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 全身麻酔薬 / カリウムチャネル / 心筋単離細胞 / 細胞保護作用 / 心臓 / 単一細胞 / 吸入麻酔薬 / 静脈麻酔薬 / アデツシン ミリン酸 |
Research Abstract |
虚血心筋に対する全身麻酔薬の細胞保護作用についての検討を酵素分離により得られた単離モルモット心室筋細胞を、全細胞膜電位固定法(Whole cell patch clamp)および電流固定法(Current clamp)、さらにパッチクランプ法により行った。虚血状態は微小電極内のATP濃度を低下させ、さらに細胞外液のグルコースをのぞくことにより擬似した。膜電流固定法により心室筋単離細胞の全身麻酔薬適用下での静止膜電位変化について観察した。その結果、吸入麻酔薬(ハロセン・イソフルラン・セボフルラン)においては膜電位の過分極が観察された。しかし、静脈麻酔薬(チオペンタール・プロポフォール)では膜電位の変化は観察されなかった。また、イソフルランとセボフルランは全細胞膜電位固定法によるバックグランドカリウム電流の測定においてこの電流を増大させた。この変化は、スルフォニル尿素の適用にて抑制された。さらに、パッチクランプ法(inside-out patch clamp)にて、イソフルランおよびセボフルラン適用下で単一チャネルの開口頻度の増大がみられ、この増大は洗浄後、あるいはスルフォニル尿素の存在下で抑制された。これらの結果より、全身麻酔薬のうち、吸入麻酔薬であるイソフルランおよびセボフルランにおいて、擬似的に虚血状態におかれた心室筋単離細胞においてATP感受性カリウムチャネルを活性化させることが解った。さらに、この機序により細胞の興奮性が抑制され細胞保護作用が発現するものと推測された。
|