Project/Area Number |
09771155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
島岡 要 阪大, 医学部附属病院, 助手 (40281133)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 機械的人工換気 / 肺傷害 / 好中球 / 接着分子 |
Research Abstract |
機械的人工換気による肺傷害(ventilator-associated lung injury)は古くから圧外傷として認識されていたが、最近ではその組織傷害の過程に炎症反応、とくに炎症性サイトカインや接着分子のカスケードが関与していることが注目されている。本年度はventilator-associated lung injuryの病態における活性化白血球の関与について検討した。 (対象と方法) ウサギに肺胞洗浄を繰り返すことによリ肺サイファクタントを取り除き、急性肺傷害モデルを作成した。その後ウサギを平均気道内圧を同じに設定した異なった2種類の機械的人工換気を行った[conventional mechanical ventilation または(CMV)high frequency oscillatory ventilation(HFO)]。人工換気終了後肺胞洗浄を行い、その細胞の数、種類、細胞表面の接着分子(CD11a,CD11b,CD18)の発現をflow cytometryで定量した。 (結果) 急性肺傷害ウサギに機械的人工換気(CMV)を行うことにより、肺酸素化能は有意に減少し、また肺胞内への好中球の著しい浸潤が見られた。また、好中球だけでなく肺胞マクロファージでの接着分子の発現増強が認められた。しかしながらHFOによる機械的人工換気では、肺酸素化能は有意に改善し、好中球も軽度であり、好中球・肺胞マクロファージ上での接着分子の発現もCMVに比べて軽度であった。 (考察) 従来の機械的人工換気は既存の肺傷害を増悪させた。その増悪の過程には白血球の活性化と肺胞への集積が関与している。肺胞の虚脱と伸展を防ぐHFOによる機械的人工換気は炎症を軽減し、肺傷害を軽減する可能性がある。
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