Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
2種のヒト尿路移行上皮癌樹立株を用いヌードマウス膀胱壁での造腫瘍性と細胞膜表面糖鎖抗原の発現について検討した。対象と方法:腎孟癌原発巣より樹立した移行上皮癌株(SK-S)と膀胱癌腹壁転移巣より樹立した移行上皮癌株(SK-I)を用い、1)ヌードマウス膀胱壁に癌細胞を注入し、8-10週後に膀胱壁内での造腫瘍性を組織学的に検討した。2)カバーガラス上に接種した癌細胞膜表面の糖鎖特異性をRCA,BSA-II,ECA,PNA,ULEXの各種レクチンを用いて組織細胞化学的に検討し、さらにヌードマウスでの腫瘍についても検討した。 [結果]1)膀胱壁の腫瘍は、SK-Sがlow grade,T.C.C,non-invasiveで、SK-Iはhigh grade,T.C.C,invasiveで脈管侵襲も認めた。2)in vivoでもinvasivepotentialの高いSK-I株は、SK-S株に対して、BSA,ECA,PNAの各レクチンに強い結合性を示したがULEXに対しては結合性が弱く、in vitroでもSK-I株は、SK-S株に対してほぼ同様の結果を得た。[考察]in vivoでもinvasive potentialの高いSK-I株は、in vitroでも同様、BSAに強陽性を示したことより、尿路移行上皮癌においても浸潤・転移能の獲得には腫瘍細胞膜の糖鎖発現の相違が関与していることが示唆されたので、臨床材料についてもRCA,BSA-II,ECA,PNA,ULEXの各種レクチンを使いて組織細胞化学的に検討した結果、同様であった。
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