Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
1. 供試菌の線毛の確認 モルモット赤血球を用いたマンノース感受性,非感受性の血球凝集ならびにPFテストにより供試菌の線毛を確認した。また,糖鎖標識金コロイドを用いたnegative染色法を用いて各大腸菌が保有するtypel(MS),P線毛の観察が可能であった。 2. マウス尿路感染実験 (1) 腎内生菌数 実験モデルとしてアロキサン処理糖尿病マウスモデルを使用し,4種類の線毛性状を持つ大腸菌(MS+P+,MS+P-,MS-P+,MS-P-)を経尿道的に10μl(4×10^5CFU)接種した。48時間後の腎内生菌数はMS+P+,MS+P->MS-P+,MS-P一株の順であった。MS+株とMS一株では有為差を認め,MS線毛は腎孟腎炎発症の危険因子のひとつであることが証明された。P+株,p一株の間では差は認められず,P線毛の病原性因子としての関与は判然としなかった。 (2) 尿中サイトカイン,尿中特異抗体価 今回測定したサイトカイン(IL-1β,IL-4,IL-6,IL-8,TNFα)は腎内生菌数にほぼ比例して高値を示した。また,腎孟腎炎発症例では尿中特異抗体価が高値(32倍以上)であった。 (3) 免疫組織学的検討 腎孟腎炎発症例においては腎乳頭部の間質を中心に多核白血球の浸潤を認め,免疫組織化学的手法による観察の結果,間質を中心としてIL-6,IL-8の強い発現を認めた。
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