Project/Area Number |
09771280
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
池田 奈津子 (轟 奈津子) 山口大学, 医学部, 助手 (90253153)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | レラキシン / 血管平滑筋 / 血管内皮 |
Research Abstract |
レラキシンはU46619(トロンボキサン誘導体)によって引き起こされるブタ冠動脈平滑筋の収縮を増強するが、その機序は不明な点が多く、レラキシンが関与する情報伝達経路を解明するためには、血管平滑筋の収縮を制御する新規の情報伝達因子を同定することが重要である。そこで、ブタ冠動脈平滑筋収縮を引き起こす因子として研究代表者が最近発見したスフィンゴシルホスホリルコリン(SPC)を用い、血管平滑筋の情報伝達系を調べる実験を行った。 SPCは、β-エスシンによって細胞膜に小孔をあけたスキンド標本において、細胞質Ca^<2+>一定の条件下で収縮を引き起こした。これによって、SPCは、血管平滑筋収縮装置のCa^<2+>感受性を増加させることが、直接証明された。SPCによる細胞質Ca^<2+>一定下での収縮は、Rho-kinaseの阻害剤であるY27632によって抑制された.Rho-Kinaseは、Ca^<2+>-カルモジュリン-ミオシン軽鎖キナーゼを介さずに、ミオシン軽鎖を直接リン酸化することによって、平滑筋の収縮を引き起こす新規の細胞内情報伝達因子として、最近同定された物質である。Rho-kinaseは、in vitroにおいて、低分子量G蛋白Rhoによって活性化されることがわかっている。SPCによる細胞質Ca^<2+>一定下での収縮は、G蛋白阻害剤であるGDPβSによっても抑制された。したがって、SPCによるCa^<2+>感受性増加作用には、RhoとRho-kinaseを介する経路が関与している可能性が高い。しかし、受容体と三量体G蛋白を介する経路や、Rho-kinaseを直接SPCが活性化する経路の可能性も考えられ、さらなる研究が必要である。
|