多機能デジタル生体顕微鏡による妊娠子宮でのフリーラジカル生成動態と細胞障害の解析
Project/Area Number |
09771300
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田中 守 慶應大, 医学部, 助手 (20207145)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 一過性虚血・再潅流障害 / フリーラジカル / 妊娠 |
Research Abstract |
本年度は、多機能デジタル生体顕微鏡を用い、妊娠17日目での子宮胎盤循環での子宮血流流入・流出部の微小循環におけるフリーラジカル、細胞障害の生成過程を組織学的な固定処理を施さずにin vivoに近い状態で観察することを目的とし、研究を実施した。具体的には、研究補助によって購入した画像解析装置を用いて、高感度撮像撮像管(SIT)を用いた生体顕微鏡によってVTR記録されたNADH自家蛍光、DCFH蛍光(hydrogen peroxide感受性)、Rhodamine123(mitochondria membrane potential感受性)、PI(cell viability感受性)の子宮胎盤循環の虚血・再潅流(IR)前後での経時的変化を観察した。結果、子宮胎盤循環のIRは、子宮脱落膜部分の血管内皮細胞の障害をきたしFITC Dextran(MW100,000)の血管外漏出を促進し、血管透過性を上昇させることが判明した。また、DCFH蛍光輝度変化で観察されたIRにともなう子宮脱落膜のフリーラジカルの発生は、時間的・空間的に多様な部位で発生することが示唆された。また、これらの変化は、フリーラジカル消去酵素であるSODを虚血再潅流前に皮下投与することによって抑制されることが判明した。しかしながら、今回の実験系において、IRにともなう子宮脱落膜細胞でのNADH自家蛍光およびRhodamine123の蛍光輝度の変化は認められなかった。今後は、フリーラジカルの発生源についてさらに検討を加えるために、今回購入した画像解析装置を用い、白血球をRhodamine6Gで標識する事によって子宮胎盤循環でのIR障害における白血球の関与について、更に検討を加えていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)