Project/Area Number |
09771304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小室 優貴 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70255511)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 抗癌剤感受性試験 / 三次元培養法 / CDDP / 卵巣癌 / 子宮体癌 / GST-π |
Research Abstract |
(1) 50%増殖阻害濃度(IC_<50>値)の測定:前年の検討に加え、更に症例数を加えた卵果癌159症例、子宮体癌123症例に対して臨床組織検体を用いたin vitro感受性試験法を実施し、各使用薬剤(CDDP,ADM,taxol)に対し、個々の癌組織のIC_<50>値を求めた。 (2) 各臨床検体におけるGST活性と薬剤感受性の検討:各臨床検体について、抗癌剤の解毒機構に関与する酵素GSTの活性を検討した。臨床上CDDPをレジメンに含む化療を施行した症例について、本法においてCDDP単剤でも臨床で有効と予測された群を高感受性群、CAP療法でも無効とされた群を低感受性群とし、GST活性を比較検討した。CDDPに低感受性の群では、GST活性は有意に高値を示した。(低感受性群;522±409mU/mgprotein,高感受性群;33.4±30.1mU/mg protein、p<0.05)更に、上記症例の臨床奏効度を検討したところ、高感受性群では、奏効例が80.0%であるのに対し、低感受性群では16.7%であった。 (3) 各臨床検体におけるGST-πの発現と薬剤感受性の検討 : GSTの中でも、特に抗癌剤の解毒に最も重要な役割を担うのは、GST-πといわれているため、抗GST-π抗体(Novocastr社)を用いて、GST-πの発現と薬剤感受性の関係を検討した。高感受性群では、抗GST-π抗体に対する反応性が低く、低感受性群では高い傾向がみられた。 (4) 各臨床検体におけるGSH量と薬剤感受性の検討:GSH量は高感受性群28.0±27.7n mol/mg protein、低感受性群21.4±5.99n mol/mg proteinと両群間で差はみられなかった。 これらの結果から、本法にて判定された感受性とGST活性は相関し、臨床奏効度とも密接な関連性があることが示された。従って、卵巣癌、体癌におけるCDDP感受性の違いにはGSTが関与している可能性が示唆された。
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