閉経後骨粗鬆症発症病態におけるインスリン■成長因子および人の結合蛋白の関与
Project/Area Number |
09771313
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
工藤 美樹 東京女子医大, 医学部, 講師 (80241082)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 骨粗鬆症 / インスリン様成長因子 / インスリン様成長因子結合タンパク |
Research Abstract |
Insulin-like growth factor-I(IGF-I)は骨の局所調節因子のひとつであり、エストロゲン依存性に骨芽細胞で産生される。IGFには特異的な結合蛋白(IGFBP)が存在するが、これらのうちのIGFBP-4は骨芽細胞で産生され局所におけるIGF-Iの骨芽細胞機能促進作用を抑制するとされている。またIGFBP-4には特異的なプロテアーゼの存在が予測されている。そこでヒト骨芽細胞様性状を維持している樹立培養細胞のSaOS-2を用いて内分泌因子としてのエストラジオール(E2)、副甲状腺ホルモン(PTH)によるIGF-I、IGFBP-4の発現調節機構およびそれらの局所因子の骨芽細胞代謝機能におよぼす影響を解析し、閉経後骨粗鬆症の発症病態の解明を試みた。 その結果、E2およびPTHは骨局所のIGF-I、IGFBP-4活性を調節することにより骨芽細胞機能を直接制御していることを明らかにした。すなわち、E2は骨芽細胞でのIGF-Iの合成を促進するとともにIGFBP-4を分解するプロテアーゼ活性を増加させ骨局所におけるIGF-I活性を増大させるのに対して、PTHはIGFBP-4の産生促進と分解抑制によりIGFBP-4結合活性を上昇させIGF-Iの作用を抑制した。これらのことより閉経後の全身レベルのE2の減少とPTHの上昇は、骨芽細胞でのIGF-Iの産生を低下させるとともに、それまではE2により抑制されていたPTHのIGFBP-4結合活性上昇作用が増強し、骨芽細胞機能がさらに抑制されることが閉経後骨粗鬆症発症に関与している可能性が考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)