アレルギー反応を演出するマスト細胞活性化の細胞内シグナル伝達機構の解明
Project/Area Number |
09771346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
中村 好克 岐阜大学, 医学部, 助手 (20283294)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | I型アレルギー / マスト細胞 / 細胞内シグナル伝達 / ホスホリパーゼD |
Research Abstract |
I型アレルギー反応の初期で重要な役割を担う肥満細胞のモデル細胞であるラット好塩基球性白血病(RBL-2H3)細胞の細胞内シグナル伝達、特に情報変換酵素であるホスホリパーゼD(PLD)を中心に検討し、次のような成果を得ている。 1・ 肥満細胞のアポトーシスの制御による治療の可能性が推測されるが、その細胞内シグナルの分子機構は明らかではない。昨年までにRBL細胞にはrPLD1a、rPLD1b、rPLD2が存在することが確認している。他の細胞でアポトーシスを誘導しうるN-アセチルシステイン(C_2セラミド)を使用し、RBL細胞にアポトーシスの誘導を試みた。C_2セラミドを処理すると濃度および 時間依存性におアポトーシスが誘導された。このアポトーシス誘導下でのPLD活性の変化を観察した。PLDのタイプ別ではG蛋白質型のPLD活性は抑制され、脂肪酸型のPLD活性は影響が見られなかった。さらにPLDのmRNA発現量の解析ではPLDアイソザイムのうち、rPLD1、rPLD1bは経時的に減少し、rPLD2はむしろ増加した。 2・ プロピオン酸フルチカゾンは現在外用剤として市販されている副腎皮質ステロイドである。RBL細胞に対するこの薬剤の影響を検討した結果では、抗原刺激による分泌応答は約80%の抑制がみられ、PLD、PLA_2の活性化や蛋白質のチロシンリン酸化も同様に抑制された。一方バイパス刺激であるカルシウムイオノフォアやプロテインキナーゼC活性化剤によるPLDの活性化の抑制は約30%と程度に差がみられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)