Project/Area Number |
09771413
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高木 峰夫 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (60251807)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 非共同性眼球運動 / 適応的制御 / 輻輳眼球運動 / 心理物理 / 脳機能画像 / 幅輳眼球運動 |
Research Abstract |
研究計画に従って、多方面から非共同性眼球運動の適応について検討した。心理物理学的実験からは、2面液晶型頭部固定ディスプレイを用いパーソナルコンピューター制御で視差のダブル・ステップを作成し、正常被検者にこれをある時間呈示することで、輻輳眼球運動に強い適応的変化を生じさせることができた。大きな変化は最初の5分の間に起こっていた。これまで知られていた衝動性眼球運動や滑動性眼球運動の適応より短時間で著明な利得の変化が起こるため、眼球運動の適応実験のモデルとして優れた実験系を作成できたと考えられる。一方、輻輳眼球運動とフィードバックシステムという点で類似点の多い滑動性眼球運動についての適応現象のデータを取得し、初期open loop部分の運動特性について眼位に依存した文脈依存性適応が起こること、運動方向の適応が起こることを見出した。このデータは輻輳眼球運動の適応データと比較検討の予定である。一方、視差視標に対してバックグラウンドを与え、同じ量の視差刺激に対し背景の変化が輻輳眼球運動に与える影響を検討した。その結果、背景のパラメーターを定量的に変化させることより、周辺ではなく中心近傍の背景が強い影響を与えることを明らかにした。脳機能画像実験としては、正常被検者に対しpositron emission tomography(PET)を用いて大脳レベルでの輻輳眼球運動に関わる中枢領域を検討し、V5を含む後頭側頭接合部・紡錘回が活性化されることを見出した。また、小脳にターゲットを絞った同様の実験により、小脳虫部後部に輻輳眼球運動・衝動性眼球運動・滑動性眼球運動に共通して滑動性眼球運動される部位を認め、かつ小脳半球に、それぞれの眼球運動に特異的な活動部位を認めた。小脳の機能からの類推で、これらの小脳部位は非共同性眼球運動の適応的制御と深い関連が想定された。 以上これらの成果は国際および国内学会で報告された。
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